世界史リブレット

まあライヴはともかく(まあまあよかったです。歌が全然聞こえなかったけど)として、鎌倉はよく混んでるけども今日はまた多いな、と思ったらフィエスタ・ヤブサーメだったのですね。3番手の人が走っていく姿と三の的に当たった音だけは人垣の2m後方でもわかりました。戻ってライヴみて、小町通り


先日のタバコ史が薄いのにとても面白かったので、図書館でこれを借りて読んだ。やっぱり面白い。

浴場から見たイスラーム文化 (世界史リブレット)

浴場から見たイスラーム文化 (世界史リブレット)

風呂も数学みたいに中東経由で再発見されたんですねえ。ショーワ語である「トルコ風呂」の命名由来も載ってます。元はイギリスだったそうな。そういえばなんかの日本のショーワな映画で「トルコ風呂行こうぜ」と言って、銭湯みたいなところで男数人が普通に風呂入ってて、後ろから若い女性の三助(?)が背中を流している、っつーのがあったなあ。僕は生まれがA.S.世代(アフター・スケベイス)なので当時はよくわかりませんでしたが、そういうことか。風呂、っていう着眼がいい。


小町通り沿いに古本屋が見えたんで店先だけお邪魔したら、あらあら1冊200円コーナーに似た装幀があるぞ。
近代医学の光と影 (世界史リブレット)

近代医学の光と影 (世界史リブレット)

マニ教とゾロアスター教 (世界史リブレット)

マニ教とゾロアスター教 (世界史リブレット)

わーい。「近代〜」はトートワルドを読んだので概要は知っているが、向こうは一人一人のドキュメンタリータッチなのに対してこっちは歴史を鳥瞰するからちょうど良く補完しあってくれます。入門に最適ですな。
このシリーズをナマゾンで検索すると結構ヒットする。リンク先の1ページだけでも「中央アジアイスラーム」「ビザンツの国家と社会」「インドのヒンドゥーイスラーム」「メキシコ革命」「歴史意識の芽生えと歴史記述の始まり」「啓蒙の世紀と文明観」「ヨーロッパの傭兵」「中世の異端者たち」などなどなどなど、どれもこれも面白そうだ。ちょっと追っかけてみようっと。あ、上のマニの表紙裏に著者がこんなことを書いている。

だれでも耳にしたことはあるが、
実際上なんなのかはまったくわからない、
といったものがこの世界にはたくさんある。

ですよねー。どうにもそうやってわからないのにわからないことを見せまいと、象だのに大木にしたり牛にしたりしているうちに象が嫌になって死んでしまうのを見てると、なんかちょっとでも勉強したいと思うもんなんですよ。それがトルコ風呂の由来でも。いやそれは重要だ。重要だな。まあ面白いから読んでんだけどな。


おばちゃんに2冊と500円玉を渡して「お願いします」と言った(横にあった横溝正史短編集は図書館を期待してガマン)。おばちゃんは300円くれて「ありがとうございました」と優しく笑った。古都らしく落ち着いた雰囲気である。
「あれ、おばちゃん、おれ2冊だからお釣り100円でいいよ」と返すと、「あらやだほんと2冊?もーなんか悪いわねえありがとうございますねえもうすいません」と。古都のうっかりおばちゃんはやっぱりうっかりおばちゃんである。かわいいね。
笑いながら気持ちよく店を後にしたのだが、「なに善人ぶってんだカス、短編集をそれで買っちまえばよかったんじゃねえかボケ」と陽のすっかり落ちた通りを4歩進んで気がついた。チッ。だから口八丁の踏み台みたいな仕事ばかりしてんだよテメエはよ、一生他人に食われてろや、と自分で自分に悪態をつきつつチャリ返して帰る。昼間はどのサーファーよりも速く由比ヶ浜を飛ばしたこのオレが。