終着駅育ち

次のー 北国行きが 来たら 乗ーるのー
スーツケースをひとつ 下げて 乗ーるのー

あー

何もあなたは 知らないの
この街と 別れるのー
明日あなたに お別れの
手紙が届くわ きっとー

うちにあるのは大西ユカリのライブと森山加代子バージョンの2つで、オリジナルの朱里エイコは聴いた事がないんです。最初のAメロの演歌調からサビでモダンなメジャーに転調しつつ「お別れ」を歌うあたりの、あの時代らしい凝り方が憎い。いま調べたら、数年前にアイドルなヒトがカバーしたんだってね。目の付けどころというのか、結構なワモノ感覚ですけども、"Missing Way"って副題で、アレンジがロック。大丈夫かそれ。ちなみに大西はガチに時代風、森山は特に演歌部がラテン歌謡な伴奏。
いやね、上の鉄本に全国の色々な駅が載ってたのを読んでいたんですわ。一番乗客数が多いとか、一番本数が少ないとか。でね、全国の終着駅一覧もあって、その地元の函館も載ってた。それで思い出した。
まあ地理的に東西南北の東西南が海だからしょうがないし、そういうもんだと思って育ってきたんだけども、JR北海道にある終着駅10駅を見たら、その他も大体が
「あ、親父の実家じゃん」
「弟住んでたっけなあ昔」
「後輩のあいつんちもある」
なんて感じで。...でさ、なんかね、へこんで(笑)きた。なんで親戚縁者が片っ端から終着駅なんだよと。オレの人生は、親の代から弟、後輩の代まで、全部が全部、北国行きの涙の終着駅なんだよと。
そのうち、扇町か小島新田、いっそ羽田に引っ越してやろうと思います。生まれた時からトランク下げてトレンチコートの襟立ててますから自分。親の代からの終着駅生まれ、別れの涙の産湯を使って育ったよ。
駅に車止めの無い人生なんて。