砂の本

地味な本の話ばっかり続くとなんだろうから、今日、大体書いてしまおう。
日本モノだと何がいいかねえ、今は借金生活だから、あんまり(持ち歩くのに)重たいのはねえ、と考えていたら、以前Village Vanguardで阿部公房を推していたのをふと思い出した。「今こそ読んでください」というのに、なるほどねえ、さすが本屋さん、と思って表紙だけ一通り見たっけ。
でも実はサイトウさんは見ての通りの21世紀仕様「ムガク2.0」だから、「砂の女」や「箱男」って題名くらいしか知らないんだな。中身知らないニョとか全然言いますよ自分。図書館にはちょっとだけあった。

砂の女 (新潮文庫)

砂の女 (新潮文庫)

初めて読んで、めちゃめちゃ面白かったのに、マーケットプレイス1円て(涙)。いやいやベサメ・メーチョ。博学と理知的な思考の進み方もいいのだけども、対照的にベッタベタな村落住民や田舎らしい女の言動が、話の上でそれときれいに継ぎ目なく噛み合わさってるのが、ものすごく異常(笑)。一気読みしてから、「箱男」「カンガルー・ノート」は手配を図書館と古本で完了。全部読んでみようっと。
さて砂と言えば砂漠です。砂漠と言えばサバクタニ。そこから経由してイスラーム
イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)

イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)

実に冷静に整然と構成された内容がよく理解できる、元は1時間*3回やった入門講義録の加筆修正版。全体がつまりわかりやすい口語でたかだか200ページですからスラスラいけます。でも内容は本質的、原理的なイスラム思想を押さえてくれます。忙しいけどシーアってなによ結局、ってな中年は読んどけ。マジおすすめ。