原発哀史

東電社員の子供をハブれっつー話があれだけ話題になったのに、同様のコレは地味な拡散を続けてるねえ。

東京電力〈9501〉は18日、同社の労働組合(組合員数3万2189人)との間で、賞与の年間支給額について組合員平均で昨年実績を7万円上回る168万円とすることで妥結したと発表した。賞与が前年を上回るのは3年ぶり。

http://jp.wsj.com/index.php/Japan/Companies/node_43232

以前、これを恥知らずと叩いてるのがいて、非常にがっかりしましたよ。おそらくその人は、この金額がいつ提示されていていつ合意したとか、そもそも労使がどういう区分で、この額は誰に渡るものかとか、賞与は「おまけ」じゃなくてれっきとした賃金であるとか、そういう昭和っぽいリーマンっぽいクサいことなんて全然わからなくてとにかく「とーでんがわるい」と思って叩いたんでしょうが、それを加味しても、慎しんで

わかんねえなら会社や家庭の財布にクチを挟むなクズが。

と申し上げたい次第です。3万人以上居る東電社員が全員、高給貰ってこの有事にも都内のオッフィースで会見したり自衛隊に保養所貸さなかったり入院したりするだけでニヤニヤだと思ってんのか。社員数ってこのへんだと鴨川市の人口より多いよ。できる奴もダメな奴も儲けてる奴も安い奴も居るに決まってんだろ。
下請けやら外部の専門家が自分たちで水ガラス買って来て入れたり、停止していた火力水力の発電所を動かし始めたとでも思ってんのか。誰が現地の汚染水分布を見て追加の汚染水タンクやらポンプ車やらフェンスが何リットルで何台要ると手配したり、次はどの炉を何時からどう冷やせばいい、次の計画停電は見送れそうだと計算してるのかね。そういう人が、去年3年振りに業績が伸びたから、今年は賃金がちょっと増える、ってのの、何が悪いんだ。
経営陣が責任追求を受け、なんとしても賠償に回る義務はあるが、そうではない、まだ蓄えもない新人や家族が出来たばかりの若手、キャリアより育児や家庭を取ったお母さんやお父さんのようなペーペー社員も一杯いる。こういう時期のそういう人たちにこそ雇用契約で保証された賃金があるのに、そこを狙い打ちで(いい年してエグゼクティブ層と誤爆して)「貰う気か恥知らず」っつって、それは違うだろオイ、と注意しても、プライドがあるんだか知らないが無視ですかそうですか。

一度踏んだヤツが居たときに書いて塩漬けにしてたんだが、まーた踏んでるのが居たので載せておく。会社のルールなんざ知らなくてもいいが、あまりにゲスく誤爆が酷いし、反体制、反権力気取ってるこいつらが言ったことは結局

作業員の皆さん、工場長からお話があります。
「うちのあっちにある工場、先月火事んなっちゃってー、周辺の皆さんの賠償をしなきゃならないんでー、こっちの工場はそのぶん増産がんばってくれましたけどー、賠償が大事で結構かかるんでー、世論でも全員で賠償しろと言う声が大きいんでー、工員の皆さん、今月は給料半分でネガイマース」
「でも、月頭に約束したぶんはいただかないと、家計が...」(放心する作業員姿のババア)
「世論と賠償が大事ですしー、賠償したらお金がありませんかラー」

ってことに賛成して、ババアに向かって「貰う気かよ厚顔無恥が」って言ってるのと同じだからな。こんな賠償野麦峠がさも当然のように抜かすなボケ。