点睛

さて正式リリースも間近、バグもあらかた枯れたので、被災者の皆さんがドキュメントを復興しております。家庭崩壊の危機を乗り越えたモリタくん、ラストスパートで設計書をシッピツし、レビュウを依頼してきました。
思えばこの一年、気の抜けたラムネみてえな責務分配のクラス図を書いて設計やらをしている顔をしていたモリタくんも、だいぶん大人になりました。リーダに言われたらやればいいんでしょうとか言ってるヤツは一生飼い犬だ、言われたら誰にでもチンチンして腹みせて小便まいて給料ねだるのが飼い犬だ、犬の分際で意見できると思うな黙って残飯食ってろ、といじめたこともございました。奮起したモリタは今や、バグが出ると猟犬のごとく飛びかかり、誰よりも先にバグの息の根を止める名犬になりました。やっぱまだ犬なのな(笑)。次回は自主性のある人間に戻れるようがんばろう。
いやいやしかし、犬とはいえ、設計書の出来はピカイチ。いや書いたモデルがどうの、使っているパターンがどうの言うのでなくて、実に読み手の事を考えた、いいや、読み手の事だけを考えて自分の設計を説明する文書になってた。目次も表紙もきれいにインデックスが付いていて、自分が苦労して作っていても、見た目普通な箇所は普通に書いて、ベタでも理解が面倒くさい箇所はちゃんと腰を据えて、使った技術がたかがFIFOだけだろうと複雑な動作はしっかり説明している。わかってきたねえ。


いやよくやったねこんな複雑な仕様を、もうこれで問題ないかな、と思いつつ最終ページに到着。

「動作時間を**タイマで計測して保存する。ただし、タイマの精度が違うため、秒単位に丸めこめ処理を行う」

いや、わかるんだ、あいつ割と大雑把だし、もう期日が近いから急いでたんでしょう。「丸めこみ」や「丸め処理」あたりを書こう書こうと思って、こんなんなった、と。こっちも急いでたので、レビュウ結果に一言

味噌か?

と書いて送っておいた。