ィ欲望うずまく

「だから、向こうさんが『作ります』って言ったんだからいいじゃないか」
(早口で)「でもー、彼らはー、ゼッタイわかってなくってー、だからー、ボクはー、最後にー、彼らにー、『やっぱりできないでしょ、あなたたちは』って言ってやるー、切り札をー、持ちたいっていうー、欲望があるんです(どうだオマエなぞには気づくまい、という会心の笑み)」
「...」

....欲望、っすか。それはどうオレの頭を振っても言い間違いに出てこないわ。使わねえもん、その単語。このシチュエーションで。
プログラミングのお仕事で、しかもちゃんとしっかりカネかけてやってるんだから、普通に相手さんと話して詰めればいい話である。当たり前にね。いわゆる理系な仕事なんだから、ぐずぐずゴネたら論破しちまえばいい話である。系統立ててね。
そこに「できないでしょ、と言ってやる」なんて更年期症候群の大きいお姉さんみたいな発言しか出せない理系仕事の出来なさといい、それを平気で口に出してしまう世間常識の薄さといい。たった一言でも、人間の裏側って見えるもんだからねえ。善くも悪くも。この襟の黒ずんだシャツのやっすいタクをどうしたもんだかなあ。
とはいえ、オイラはダークサイドの人間であるから、その時思ったのはどう救うか、どう防ぐかなんて事じゃなくて、「オレと廊下で会うと反対側の壁までにじって逃げる癖に、実はむっつりサド(笑)か」だった。おれ、わりかしさー、ィヨクボウには単純で、淡白なんだよね、実を言うと。でも君が「追い込みプレイ」がしたいなら、付き合おう(潰すの意)。
あーあ。ィ欲望はこわいなー。ィヨクボウは。