凡人

最後に力つきたか(笑)、って思ってませんか。やってますよ。ええ。初年度(笑)くらいは100冊ジャストにしたい気持ちもありまして。

当世凡人伝 (講談社文芸文庫)

当世凡人伝 (講談社文芸文庫)

以前「漫才作者 秋田実」を読んだときはそうでもなかったのだけど(すいません)、文章の巧さには本当に感服する。絶対わかりやすいけど絶対媚びてないってのはどこで線が引けるんだろうな。目線は醒めてるが、わかってる。
ひきこもり夫や冴えない娘や堕ろした子供はネタじゃなく現実。ずっとそれが現実だという事がわかっていて、その現実を生きる「凡人」。ああそうだよ。いっぱいいるよ、そういうの。文章の巧さや構成の妙に目が行くのは、だからなんだろうが、なんだろうなあ、この感動は。決して「そうそう、アテクシも辛いんですよ」でも「こんな苦労してはって」でも「ちょっとあり得なくない!?」でも無い。安いドラマは一切無い。
なんだろうな、これ。すげー気になる。