ティル

backbeat2006-11-01

のだめ効果で随分検索にひっかかりますが、阿部謹也訳なので先日手に入れた本。大体、のだめは読んでない。シュトラウスですか。へええ。
...へええ、って、じゃあ、オイラは何を書く。
そりゃあ。
もう。
ウンコ。

写真は16話。ウンコー。ほとんど同じだがちょっと違う挿絵が52話にある。絵は他にも2枚、話だけならもっとある。ケツやシリアナ(笑)のネタまで入れたら、どれくらいあるんだろうな。大体、2話目、3歳の頃からケツ出してますからね。うーんーこ、うーんーこ、ウンコー。
まあ、もちつけ((c)takahashimさん)。巻末の阿部先生による精密な著者調査を脇に置いて(すいませんです)、すげーわっかりやすく書くと、要するにナンセンス、グロテスク、スラップスティック、いやすまん、不条理、ウンゲロ、ドタバタが満載の話だ。500年前の。今も読まれている。それをアーティストでらっしゃる首都羅臼さんもリスペクトしたっつー話。「ウンゲロ入ってるけどティルはマスト」って。マスト言うかドイツ人が、ってヤツは読まない方がいいかもしれないが、一話は数ページ程度、図版も豊富でおすすめ。
しかし、シュトラウスに気を遣うのか、「16世紀ドイツのユーモラスな童話」なんて紹介しているところもあったけれど、それはずいぶん嘘に近いですよ(苦笑)。ウンコなんてバカで下品だからってそうやってぼかして、それにだまされてウンコ読んじゃう人の身にもなりなさいヨ(このへんからキレたおすぎ風)。アンタねエ、声出して75話の題名、「オイレンシュピーゲルが、ある農婦から食事に招待されたけれども、鼻汁入りだった話」って読んでみなさいヨ。あやまんなさいヨ。あやまんなさいヨ。
脇に置いてしまった先日他界された阿部先生の調査も本編に次ぐ面白さで必読。ただ、最初の稿が誰でどう考えたかというのはもちろん非常に大変に面白く、だから必ず必読なんだけども、500年の間に入った変更は、その間に「これおもしれー」「じゃあこれどうよ」「うわおもしれー」という作業の連綿であって、それが積み上がってる現在の版をそのまま読むっつーのも、普通の読者には全然アリだと思うよ。リミックス(笑)として。コラージュ(笑)として。(笑)、を付けてるのは、そういうカタカナを散らばすとすぐかっこいいと思う人向け(笑)。40前にして素で書けないっすから普通。