前衛定食

backbeat2006-03-10

定食という、実に保守的日本文化の象徴とも言えるこの献立。しかも「日替定食」。献立を考えるどころかメニューも選ばず、「適当にみつくろっといて」と言って、自分の生存欲望にすら自覚を持てない下劣さと経験も教養もない事実を隠しおおせたかのような顔で、それでもさも自分の好みを伝えたかのような、そして出てくれば「塩がいまいち」などとソースどぶどぶのとんかつにコメントする。
この作品は、「日替定食」は日で替わる、というモチーフを発展させ、日で替わるなら注文者は「なにもない」事も甘受すべきであり、この「無の献立」と相対してこそ立ち上る、「真に注文者が希求する『おかず』」というものを鑑賞者ひとりひとりの心に写し出す。そういうコンセプトをハランデイマス。
...なんてバカが、川崎は堀之内が見える場所にチンレツをした、ってのだったら、おもしれえなあと思って撮った。
いいなあ、チンレツって。