彼岸

渡るなよ(笑)。いや、悲願の、あほちんがほったらかしのソフトウェア保守契約を、ついに1年(本当)かけて清算した。「めんどくせ」と放置されてた数年分の事務ジムした書類をひたすら書き、数年に遅れてたっぷり肥大した事務部門のお怒りにも耐え、出せといわれれば何度でも反省文を書いて出す。最後の頃にはEmacsで反省文のテンプレートを整形しては出していた(笑)。再利用再利用。あほう全部の契約更新をまとめて引き取ったのが裏目に出て、「なんでおまえはこんなに保守契約を溜めてんだ馬鹿」と事務さんにマークされたのは秘密だ(笑)。
愚痴はさておき、こういう「やらかした犯人はすでに居ないが、残った連中で処理しないとならない場合」の鉄則を覚えたので、特に若い子の皆様にもご紹介しよう。

  • まとめて進めるのは無理だから、毎月、毎週ちょっとずつやるように組む。やらなきゃならない日以外は徹底して忘れる。
  • 「今やれること」と「次に頼む先」を毎回確実に押さえ、やる作業はできるだけ最優先でやって依頼を出して、忘れる。溜め込んでると気持ちまでへこむからすぐ流す。
  • 作業中はバイトで単純作業をするくらいの気持ちでやる。「そもそもこれはこうすれば」なんて考えない。進めるのが最優先。

まあ、普通ですか。あと、これ結構重要。

  • 依頼先には平身低頭だ、が、相手が「そもそもこれはこう」と言いそうになったら、必ずそれより先に、それより大きな声で「そもそも」と、キレる。

ポイントは、

  1. 所詮尻拭いなので、「そもそも論」を展開してもどうにもならない。そもそもで済んだら尻拭いなんてするわけないだろう。
  2. ただ、人間はそういう道理の通らないことをみると、どうしても「そもそも」と愚痴を言いたい。
  3. だがしかし、人間はそういう「そもそも論」を言いたいのだが、他人の「そもそも論」は聞きたくない。

だ。最初のは簡単で、だからもう淡々と済ます。手元にあると考えるから早めに他にまわす。で、残りの2つは最後の鉄則にかかる。そうやっていても人はどうしても思い出して「そもそもさー」とやりたくなる。「だいたいさー」「ってゆーかさー」もヤバい。で、ここで一言でも聞いてしまうと、無間地獄が待っている。
こういう時は、しゃべる本人の気持ちが今多少楽になるだけで(明日には元に戻る。だって尻拭いは終わってないもの)、聞かされる方は時間を取られるわ仕事進まないわイライラするわ、まったくいいことがない。だから先に切れて(笑)主導権を握り、相手がこっちの「そもそも論」にうんざりして「もういいです」と、ちょうど思うくらいまで話す。こっちのストレス解消になるのは余禄だけど、あんまり調子に乗ってると仕事がやっぱり進まないので、程々にする。
なにしろ世の中は道理が通らないのだから、「そもそも論」を純朴に通すには手間が要る。なにも尻拭いごときにそこまで道理を立てず、ケツはケツとしてケツらしく扱うのが真の知恵というものだ。
そもそも「そもそも論」の本来の意味を知ってるか。教えてあげよう。そういう真の知恵を得た王様が古代イスラエルに居たんだよ。