ぼいら

backbeat2005-12-15

あれは一年前〜。冷蔵庫と一緒にいってしまった、貴女〜。燃えるような瞳の〜。
いや、ボイラーの話ですがね。また調子悪いんすよ。おうちに帰ってくるでしょ。あったかいシャワー浴びてすっきりしたいでしょ。でも、風呂のシャワーを出しちゃいけないんです。最近のさいとうさんちは。

  1. まず、台所でお湯を出す。
  2. ベランダまで歩いていって、ボイラーさんを見つめる。
  3. 点いた火が、消える。ああ儚いね。いつだって夢は儚いのさ。
  4. と言っていても水の無駄なので、台所に戻って止める。
  5. また出す。
  6. ベランダ行く。
  7. ああ儚い
  8. 無駄止める
  9. 出す
  10. べら
  11. 無駄

と、大体これくらいで点いて頑張るようになっていたのが、2ヶ月前くらい。あっはっは。連絡しろ馬鹿。最近はこれを3セットくらいやります。
しかしもう冬で、私も大人で、正規のお金を払って住んでいるのだから、朝一番で電話をすることにした。うちの不動産屋は下町ながらとても丁寧でしっかりしている。タントウが来たら折り返し電話しますと聞いて会社に行った。
したら(今から帰省向けに北海道弁を練習)、もういっぱい電話かかってくんのさ。そういやうちの管理会社の方は、なんつーか実に下町っつーか、親切で屈託無いやつだったな。

「さいとうさん、ボイラー、調子悪いんだって」
「ええ、火点くけどすぐ消えるんすよ」
「あーそー。じゃあさ、ガス会社に連絡すっから、ちょっと待ってください」

コピー機いじってたら更にブリブリと携帯が鳴る。

「あれさー、さいとうさん、何号室だっけ」
「***号っす」
「ああ、はいどーもー」

そういうノリには慣れているしむしろ好みだが、カチョー様がコピー順待ちつつ「さいとうくん、最近どうだね」「ええそのまあ」「ああまあまあ、....私もあの最近は」、の、「いと」でかけてきて、「の最」になっても切らないのか、お前は(笑)。
しばらくして、塚盆とタバコ吸いながら仕事の話をしとる真っ最中に、また。

「あーのねー、調べたら、さいとうさんの階って、一回違うボイラー会社が入ってんだよね」
「んーと、で、なんすか」
「でさ、どういう型式か、ちょっとすぐわかんないんす。いつもと違うから」
「はあ」
「で悪いんだけど、ちょっとベランダ出てカタシキ調べて電話くれる?」
「あー、じゃ家帰ったら見て電話しますわ」
「あいよろしくー」

まあ、こういうタイプは、世慣れしていればご存知の通り、原因がわかれば即決でバシっと直すからいいのだけど、これまた皆さんご存知の通り、原因が分かるとアポ無しで翌日来たりするもんだ(笑)。
去年風呂の換気扇が壊れたときもそうだった。土曜に昼まで寝ていたらドアチャイムが鳴って、開けるとにっこり、でっけえ換気扇持って立っていた。居なかったらどうするつもりだったんだ(笑)。
いや、違う。考え方がリーマンになっとる俺。居なかったら「なんだよ居ねーよ持ってきたのによー」っつって積んで帰って、また1時間くらいで思い出して、来るんだよな。たぶん。まあ、なんにしろ、お願い直してください。ガスは怖くて手が出ません。頼りにしてますよ。
そういやその盆は携帯のやりとりを聞いて実に他人事に、「はは、それさ、エアダスターでボイラー吹いたら直るんじゃねえの、わはは」と笑っていた。アホな。