違い

満足してコーヒーを飲んでいると、気のいい店主が「どうでしたか」と話しかけて来た。元は日本との貿易業をしばらくやっていて、独立してイスタンブールで日本料理屋をやるか、外国でトルコ料理屋をやるか考えてこっちにしたそうな。やけに日本語が流暢だなと思ったら本職だったのか。30歳で独立とは見習いたいものですな。あ、50Kと同い年か。ともかくビールをごちそうになりつつ店の話や日本の話をしていると、横でダイスケが携帯をいじってうるさい。どうも、今日は連れには内緒でここに来て、「今残業が終わって電車」なんてアリバイ偽装メールを逐一送っているらしい。竜平さんが事情をバラしたら店主のイジリがスタート。カッコ内は竜平さんとオレの統一見解。

店主「どうして彼女には内緒にするの」
ダイ「一人で食べに行くと、おこられるんす」
店主「じゃあ今度二人で行こう、って言えばいいじゃない」
(そうだそうだ、前からずーっとそう言ってんだろお前)
ダイ「二人でいくと、お金かかるし」
店主「そういう問題じゃないでしょ」
(がははははははははは)
店主「彼女も働いてお金もってるでしょ、どうしてダイスケだけお金ないの」
ダイ「いや、結婚の話があって、給料は彼女に渡してるんです」
店主「全部!?」
ダイ「はい、ぼく使っちゃうし」
店主「えー、信じられない。ありえないね」
竜平「ほらな、かずおとオレだけじゃないの。普通どの国でも、大人の男として、それはちょっとおかしいの。」
店主「(急にまじめな顔をして)...あのね、僕の母親がね、昔よく言ってたよ。ことわざがあってね」
ダイ「はい」(完全に騙されてマジ顔になってる)
店主「あのね、絶対にね、何があっても、他人の『ロバ』にだけはなっちゃいけないって」
オレ「なははははは(涙流しながら)さすがだよ、島国育ちじゃ普通出ねえよ、ロバは」
竜平「(下向いて爆笑)」
店主「(笑いをかみ殺しながら)...ああ!僕も欲しいなあ、ダイスケみたいなロバ!」
(ダイスケ以外、全員笑い死に)
ダイ「笑い過ぎですよ!!」

次々とネタを振る店主に翻弄されっぱなしのダイスケ。大笑い。すっかり店もひけるまで大笑いして退散。また寄りますね。
あ、そうそう、店の場所はこないだ目星をつけたあそこで合ってます。今度ぜひ。>50K