滑った転んだ

というのは、竜平さんがよく気に入らなゲなものを適当に呼ぶ時に使う常套句だが(例:「世界の中心で滑った転んだ」)、それはともかく、今日部屋を出て、一階から道路に出たところで、きれいに滑って転んだ。すってんころりん。いやまいったなあと思ってたら後ろから大きな張りのある声で「おお、兄ちゃん、大丈夫かあ!」と叫ぶのは、犬の散歩中のおじいさん。黒い雨合羽(レインコートなんて絶対言ってやらん)の中から目を見張っております。こっちはただでさえ濡れ鼠で恥ずかしいっつーのに。その横でまた、対照的に黄色の雨合羽を着せられた柴犬が「わんわん、わんわん!」とグルグル回って吠えておる。テメー、人に肛門見せながら騒いでんじゃねえぞ、なんなら川んとこまで連れてって鍋(自粛)ぞ、と思いつつも、半笑いで「ああ大丈夫だよじいちゃん、ありがとう」とか言いながら逃げるように手前のうちを後にしたのです。おれんちなのに何故逃げる。