おまちかね

さて。
さてさて。
そんな、海外での生活をインターネットで随時紹介するぜなんつーベタベタで知ったツラぶっこいてます観光日記、要らねーっつのって皆さん、お待たせしました。さいとうさんのネタを呼ぶ本領が発揮の時間です。


たっぷり遊んで食って飲んだ。帰って荷物詰めてやばそうなCDはiTunesに落としておかないと没収されちゃうからな、とホテルに戻る。さっき予約したツアーオフィスが、なぜかきれいさっぱり空っぽになっている。掃除でもしてんのかね。
ここは鍵の持ち出しOKなんでフロントを通り過ぎるつもりが、「せにょーる、うぇいと」と止められる。見た事ないこぎれいなおばちゃんだな。
「ちょっと待ってくださいね、彼がエイゴで説明しますから」と言われて「シー」と待つ。...なげーな。

「セニョーラ、なにか問題がありますか?」
「ええ、...問題が、あります」

悲しそうに微笑むおばちゃんの後ろからご主人登場。

「セニョール、とても残念なお知らせがあります」
「しー?」
「私たちは今日で、このホテルを閉めなければなりません」
「....」(はあ!?という顔)
「わかっています。セニョールはまだ滞在しますから、別のホテルを用意しました。料金は私たちが払いますし、そのホテルまでお送りします」
「あー」
(おばちゃんが次々と荷物を段ボールに放り込んでいく)
「セニョールの準備が終わるまでお待ちしますから、準備が出来たら声をかけてください」
「...しー」

潰れたか、オイ。聞けそうにもないので荷物をまとめてフロントに出る。今朝ツアーを説明してたにいちゃんが居た。

「おらー」
「おーセニョール、ツアーどうしますか」
「あー、一日延ばせるかな」
「いいですよ。で、どこのホテルに移るんですか」
「彼(主人)が知ってるから聞いて来るよ」(名前を書いてもらって彼に渡す)
「わかりました。じゃあそこへ月曜に迎えに行くってことで」

にいちゃんが握手して去り、さいとうさん送迎タクシー登場。運転手に「何が起きたのか知ってますか?」と聞いたが、早口なのでカルメンがどうしたと言うのしかわからんかった。ものすげー山の上の、さぞかし金持ってる人が泊まりそうなホテルに到着。おれハイエンドなサーヴィスよりもソカロ周辺がいいんだけどなあ。

フロントで、主人が名刺の裏に書いてくれた案内状を出す。

「あのー、そういう予約はないんですが」(ほーら来た)
「ノー、ではその主人に電話して聞いてください」

電話で揉めている間によく見ると、ここは言われたホテルとは全然違う名前だ。タクシーが間違ったらしい。しょうがねえなあ。電話をかわってくれと言って主人と話す。

「ホテル、違いますよ」
「そのようです。今すぐまたタクシーを回します。5分で」
「待ってますよ」

外に出てすぐに、このホテルのボーイが「セニョール、ちょっと」と呼びに来た。曰く、「誰か(somebody)が電話してきて、正しいホテルまでそちらのタクシーで送って欲しいと言った」と。ってそれ、あのタクシードライバーに決まってんじゃん(笑)。しかし、もう慣れたぞメヒコ流。金は出すと言うからそのまま乗って、もうちょっとソカロに近いこぎれいなホテルに到着。部屋も実にこぎれい。

...だけどー、全体にきれいすぎなんだよねー。ききまくるエアコンよりでかい扇風機がよかった。シュッとしたボーイより開襟シャツのじいさんがよかった。残念だなあ。実に。
まあ感傷してたってしょうがねえ。とっくにホテルのバーは閉まっているのを、フロントに交渉して手に入れたのが写真のビール2本。ピーナツは事情を察したボーイのサーヴィス。実に鉄道が好きそうな顔をしている。