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昨日、53から吾妻ひでおの本を借りた。偶然シナ千代さんも昨日この本の事を書いててびっくり(id:wetfootdog:20050311)。
- 作者: 吾妻ひでお
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2005/03/01
- メディア: コミック
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淡々と「リアリティ無しで書く」だけに、その中に削ぎ落とし残ったリアリティの部分がすごい光って、刺さる。一番素直にオチている色紙に絵を書く話ですらリアル。でもオチてる。SF話じゃなくてリアル話の吾妻節だ。すげえ。ネタと思って日頃を覚えているだけでこうできるもんなんだろうか。
それで分かったんですが(断言するあたりにヤバさを感じていただきたい)、もうすっかり拡散し切った流行にサイバーパンクってのがありますね。少佐やらネオのおかげで若い子はSFイコールそういうもんだと思ってるかもしれませんが、もういいでしょう、ああいうの。無駄に乳でかいし(偏見)。では21世紀の新ジャンルはなにかというと、これです。サイバードランク。鬼殺しのストローを脳にジャックインしてチャイナ・タウンの裏路地に突入。ジャックイン後のバッド・トリップを抑えるとして法外な値で取引される密輸ウコン(隠語はもちろん『イエロー・パウダー』)の取り締まりに向かったが、ホシを追ううちにDOYAに迷い込み、繰り広げられる当たり屋との攻防。歩道にびっしり並んだワンカップを踏み割って裏のKEIBAディーラーに飛び込む。吹き飛ぶ段ボールのオッズ表。落ちる14型モノクロテレビ。怒りに任せていかくんを投げつける暴徒たち。そのころKOTOBUKIのGURUは、首回りの赤がポイントのグレーのスウェット上下に水色のフリースを羽織り(これは血、大地、空を象徴する)、どこかの通販屋がまとめて捨てていたカタログを黙って拾い集め、魔法陣の形に敷き詰めた。聖なる服装で彼は中央に立ち、カタログを手にもって『全存在』とのコネクションに備える。今日の『全存在』は、鳥羽一郎。GURUのコネクションがこだまする。
お、おとこの〜
鬼殺し以降に現れるガジェット(うーんサイバー)は、いつもお見かけする中華街とか寿町の風景に、先日浜スタで歌ってたおじさんを混ぜてみました。なぜカタログを見ているのか知らんがいい声だったから、ギブ寸(配管にありそうな単位だ)のモナリザだったかに出て来るラスタより数倍かっこよくしたよ。俺的に。
...えーと元の本はどこに行ったんだオレ。