聴いたもの

iPodさんから。

ZAZEN BOYS II / ZAZEN BOYS
グループ名でわかるとおりに、以前から一環して「ヘラヘラかっこよくてクール」と徹底的に決別し続けるのは、根が潔癖だからなんだろうな。まあ今はそういう方が却ってカッコいいんだけれども、それは彼らが迎合してる訳ではない。1曲目の狙いすましたアレンジなんて、なかなか思いついても入れられないよ。根っこにあるロックの衝動や音響まで計算した複雑なアレンジやシニカルな歌詞を重層的に緻密に練り込んだ、ニューウェーブ後あたりに狂い咲いていたような音を足場に、このへんも一環してるな、その上でアクロバットする演奏が見事。なーんてインターネットーのウェッブロッグーで情報発信(これはさすがに死語か)したりして、全く、にあがっとる(浮かれはしゃいで図に乗っとる、という意味の方言だと教えてもらった)ヤツ、しかもここでしゃらくさく方言出して知ったツラってのがまた鼻につくなあ、そういう臭いオイラなんてのは即「せからしか」と断罪され、軽音楽部室に積み上がった歴代のロッキンオンを縛ってブックオフに売る刑に確定。当然売った金は先輩に渡ってカツライスと対バンのノルマ費用となって消え、腐れブログ野郎に残るのは、卒業後10年経っても友達が居なくて先輩風を吹かせにくるオヤジ(以前新人歓迎会に現れて「リフレックス」を歌ったので、仲間内ではデュランと名付けている)に「オレのロッキンオン売ったのお前かこの野郎、お前にロックの何がわかる」と誰かが置いて行った3千円の弦の切れたアコギで殴られた時に内出血した右目の端の跡だけです。その人生にもロックにも味わいがあるんだと歌いあげる名盤。みんなもっとレコファンを褒めよう。